本ウェビナは電源特集として、二日間にかけてパワエレ技術のトレンドから電源の基礎まで幅広く解説します。
 Day1では株式会社スマートエナジー研究所様をお招きし、テスラ・国産EV車電源の解析情報を交えて、パワーエレクトロニクス技術のトレンドを解説します。
 世界各国でカーボンニュートラル実現に向けた取り組みとして、自動車のEV化を進めるとともに、再生可能エネルギー発電の拡大を進めています。省エネ推進の為にエネルギー変換効率を考慮した電源設計も求められていますが、そのためには電源設計手法の効率化が必要となります。 シミュレータを使った開発手法技術トレンドを押さえて、電源設計の効率化を目指しましょう。
 Day2では電源開発の初級編として“電源知識”“動作原理”“電源部品選定の基礎”を解説します。電源設計者が不足している昨今、未経験者が設計に携わる機会も増えています。電源の基礎を身に付け、いざと言うときに備えては如何でしょう。

欧米における省エネ関連制度

欧州:Commission Regulation(EU)2023/826 of 17 April 2023

 欧州では2023年4月17日に規則 (EU) 2023/826が発行され、エコデザイン指令(ErP指令(2009/125/EC))の要求事項が改正されました。改正後の要求事項が適用されるのは、原則として2025年5月9日からです。対象製品を設計・製造されている方は省エネ性能の見直しが必要となります。

<規制対象製品>

  1. 家庭用に設計・試験・販売される機器
    乾燥機、電気調理器、ボディケア用品、体重計 など
    ※規則(EU)2019/2022の対象となる家庭用食器洗い機、および、欧州委員会規則(EU)2019/2023の対象となる家庭用洗濯機・家庭用洗濯乾燥機は除く
  2. 主に家庭環境での使用を目的とした情報技術機器
    ※規則(EU)No 617/2013の対象となるデスクトップコンピュータ、統合デスクトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、規則(EU)2019/424の対象となるサーバ、データストレージ製品、および、規則(EU)2019/2021の対象となる電子ディスプレイは除く
  3. 消費者向け機器
    ラジオ、ビデオカメラ、プレーヤ、ホームオーディオ/シアターシステム、楽器、STBなど
  4. 玩具、レジャー、スポーツ用品
  5. モータで動作する調節可能な家具
  6. モータで動作する建物要素

米国:エネルギースター制度

 米国のエネルギースター制度では、一定の消費電力要件を満たした製品はロゴ貼付し、省エネ性能の高さを消費者に訴求することが出来ます。制度自体は1992年創設と古いものですが、2019年にVersion 8.0が施行されており、定期的な改定が行われています。米国EPA(環境保護庁)は以下の6つの指針をベースに策定または改定しています。

<指針>

  1. エネルギー効率改善が国家ベースで実現できること
  2. エネルギー効率化に伴い製品性能の維持または向上が見られること
  3. 購買者は相当な使用期間を経て購入コストを回収できること
  4. 唯一のテクノロジを特別扱いしないこと
  5. 製品のエネルギー消費と性能を測定・実証できること
  6. エネルギースターロゴの表示により効果的に製品を差別化できること

開発現場から聞こえる電源設計の課題

 省エネルギーに向けた取り組みとして電源の効率化が求められていますが、電気設計の現場では下記のような課題が表面化してきています。

  1. 試作を繰り返す従来の開発手法では高効率化に限界がある
  2. 設計者の勘に頼る属人的な手法により技術継承が難しく、電源系エンジニアが不足している

 これらの課題解決の手法として、シミュレーションを活用した開発手法が注目されています。

電源設計効率化におけるシミュレータ活用の課題とは?

 電源設計効率化の手立てとしてシミュレーションを活用した開発手法もありますが、シミュレーションツールを使いこなすにも多くの時間が必要となります。また、使えるようになっても実機とシミュレーション結果が一致しないケースも多くあり、“原因の追究” や、“複雑な回路のシミュレーション” に多くの時間がかかるなど、シミュレーションを活用した開発手法も課題が多々あります。特に電源回路の専門知識や設計手法に不慣れな方は膨大な労力を費やすことになっています。

課題解決の決め手!!

使いこなしが簡単、スマートエナジー研究所製「Scideam」

 デジタル電源開発で実績のあるスマートエナジー研究所が、電源設計者の目線でシミュレーションツールを開発しました。
 当シミュレーションツールを使用した、テスラmodel-3の損失解析(トランスや各デバイスの損失解析やパワーデバイスはスイッチング損と導通損を分けた損失解析)や、リョーサンが開発した3kW 48V DC-DCコンバータの解析などの実例を交えながら、フロントローディングな開発手法の有効性について説明します。

初心者歓迎、電源基礎ウェビナ

 これから電源に取り組む方、回路設計者ではないけど試作機やPOCを設計しなければならない方向けに、電源回路によく使われるLDO(Low Drop Out)レギュレータ、DC-DCコンバータの動作原理と使い分け、部品選定の基礎を説明します。
 これらの原理・基礎を学ぶことで、電源回路の概念を理解することが出来ます。

ウェビナ開催概要

Day1 : テスラと国産EV電源から見るパワエレ技術トレンド

 カーボンニュートラル実現に向けた各国の動向から、日本のGXに向けた取り組みについて各分野の投資金額から想定される注力分野を分析、これらの分野で使用されるパワーデバイスの成長性や半導体サプライヤの動向からパワーデバイスのトレンドを読み解きます。
 また、株式会社スマートエナジー研究所様に同席頂き、テスラ model-3の電源(OBC+DC-DCコンバータ)とNISSAN ARIYAの電源(DC-DCコンバータ)の実機分解から読み解ける各社の設計思想・電源技術を考察する共に、最新の高効率電源開発手法を説明します。

ウェビナ名 テスラと国産EV電源から見るパワエレ技術トレンド
アジェンダ
  1. パワエレ市場動向(車載/産機)とデバイストレンドを読む
  2. 海外EVと国産EV、それぞれの電源を分解し解析する高効率電源技術
  3. フロントローディング、工数削減を実現する電源のシミュレーション
  4. 質疑応答
日程 2023年9月12日(火)10:00~11:30
開催形式 ウェビナ
講師 株式会社スマートエナジー研究所 中村 創一郎 氏
株式会社リョーサン 信田 正人 氏
参加費 無料
締め切り 2023年9月11日(月)17:00
注意事項
  • 開催当日は弊社オフィスにご入場いただけません。ご自身のPCからご受講ください。
  • ウェビナの内容については予告なく変更する場合があります。
  • 本ウェビナは ZOOMを使用します。
  • Day1, Day2分を合わせて参加URLのご案内を申し上げます。

Day2 : 電源基礎ウェビナ

 これから電源に取り組む方、回路設計者ではないけど試作機やPOCを設計しなければならない方、電源設計の基礎を学ぶきっかけにしませんか?
 本ウェビナでは電源回路によく使われるLDO (Low Drop Out)レギュレータ、DC-DCコンバータの動作原理と、その使い分けを理解いただくことで電源回路の概念を理解することが出来ます。

ウェビナ名 電源基礎ウェビナ
アジェンダ
  1. 電源とは
  2. 種類・動作原理
  3. 回路事例を元にした部品使い分け解説
  4. 電源部品選択ツールを使った部品選定実演
    (PowerCompassマルチロードコンフィギュレーター)
  5. 質疑応答
日程 2023年9月26日(火)11:00~12:00
開催形式 ウェビナ
講師 株式会社リョーサン 杉原 司 氏
参加費 無料
締め切り 2023年9月25日(月)17:00
注意事項
  • 開催当日は弊社オフィスにご入場いただけません。ご自身のPCからご受講ください。
  • ウェビナの内容については予告なく変更する場合があります。
  • 本ウェビナは ZOOMを使用します。
  • Day1, Day2分を合わせて参加URLのご案内を申し上げます。

登壇者について

株式会社スマートエナジー研究所
代表取締役社長 博士(工学)
中村 創一郎 氏

 

略歴

会社創業以来10年以上、デジタル制御電源とモデルベース開発に従事。 モデルベース開発やシステムズエンジニアリングを用いて、 系統連系インバータや双方向コンバーターなどのデジタル制御電源開発を行う。

株式会社リョーサン
技術本部 テクノロジーラボ課
エキスパートエンジニア
信田 正人 氏

 

略歴

前職で液晶テレビやLED照明の電源エンジニアを経験し、リョーサンに入社。 海外半導体メーカのFAE業務と並行してマイルドハイブリット向け双方向3kWDCDCコンバータを開発。 現在はテクノロジーラボ課へ移籍し、新たな営業の武器となるアップセル・クロスセルの検討を行う。

株式会社リョーサン
デバイス第一事業本部 ルネサスエレクトロニクス第一専売部
杉原 司 氏

 

略歴

アナログASIC設計に従事、数多くのシステムを経験。現在はアナログ製品FAEとして技術支援とデマンドクリエーションを担当。

本ウェビナについての問い合わせ先

株式会社リョーサン ウェビナ事務局

ryosan_webinar_info@rsn.ryosan.co.jp

主催者情報

RYOSAN

株式会社リョーサン
〒101-0031 東京都千代田区東神田二丁目3番5号
https://www.ryosan.co.jp/

 弊社はエレクトロニクス商社業界を牽引する売上を誇る、業界のリーディングカンパニーです。
 創業以来、徹底して顧客志向のビジネスを追求しつづけ、エレクトロニクスのシステムコーディネーターとしての役割を果たしています。東京に本社を置き、国内各地をはじめ、アジア、アセアン、北米、欧州に販売拠点を構えるグローバルなエレクトロニクス企業となります。

共催者情報

TUVSUD

株式会社スマートエナジー研究所
〒222-0033 横浜市港北区新横浜2-12-1 新横浜光伸ビル5F
https://www.smartenergy.co.jp/index.html

 2009 年に設立した弊社は、「開発現場から世界を変える」をモットーに、パワーエレクトロニクス分野、スイッチング電源分野において、開発環境の提供や、開発の支援を行っております。
 25年以上の歴史を持つ、国産唯一の電源パワエレ向け高速回路シミュレータScideamは、日本を代表する自動車や電気機器メーカー等で導入されております。 また、JAXA との共同研究など、次世代エネルギー分野の研究・開発を進めていくパートナーとして日本のものづくりに大きく貢献しています。

ルネサスエレクトロニクス株式会社
〒135-0061 東京都江東区豊洲三丁目2番24号(豊洲フォレシア)
https://www.renesas.com/jp/ja

 NECの半導体事業会社であるNECエレクトロニクスと、日立製作所、三菱電機の半導体部門の統合会社・ルネサステクノロジから誕生した半導体専業メーカーで、両社が培ってきた研究開発力、設計開発力、製造技術力をベースに、マイコン事業、SoC事業、アナログ&パワー半導体事業の3つの製品群を展開しています。
 世界No.1 シェアのマイコンを中核に、3事業のシナジー効果を発揮し、新興国向けやグリーンエコノミー等新分野で事業を拡大し、競争力のある製品を提供している半導体専業メーカーのリーディングカンパニーとなります。